通信業界

通信3大キャリア+楽天で2018年度の決算比較してみた

NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンク、そして楽天。

いまや日本人で知らない人はいない会社ばかりです。

NTTドコモとKDDIは伝統的な日本の情報通信企業としてどこか保守的なイメージがあります。

一方のソフトバンク株式会社は2001年にボーダフォンを買収して情報通信業界へ本格参入してきました。

当時の情報通信業界はあくまでNTTドコモとKDDIの2大巨頭。

その牙城を崩すために、当時のソフトバンク・孫正義氏は米)アップル社のスティーブ・ジョブズ氏を口説き、iPhoneを一番早く日本に持ち込みました。

このiPhoneが世界的にヒット。

世界的なビッグウェーブに後押しされ、iPhone欲しさにSoftbankユーザーが増えていきました。

ただし…

「ソフトバンクは電波が悪い。

電波ならやっぱりNTTドコモかKDDIだ。」

消費者の声を聞き入れた孫正義氏は多額の債務を背負い、NTTドコモに負けない基地局数を達成し、通信品質の向上を達成してみせました。

さらに最近になって三つ巴の通信キャリア業界に、あの楽天が楽天モバイルとして参入してきました。

それもこれまでの業界スタンダードを大きく下回る価格で。

eコマース事業やトラベル事業、クレジットカード事業など本当に幅広く事業を展開している楽天が通信キャリアでも存在感を発揮してくるのでしょうか。

個人的にかなり気になっています。

また、世界中の人々がテレワークに移行している現在、通信キャリア各社の存在感はこれまで以上に大きなものになってきています。

今回は国内大手通信キャリアである、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク株式会社に加え、近年楽天モバイルで3大巨頭に待ったをかけている楽天株式会社の決算を比較してみたいと思います。

賃借対照表 BS: Balance Sheet

BSとは?

右側に「資産」

左側に「負債」と「純資産」

を並べたシートのこと。

左右それぞれの合計値が必ず同じになるのが特徴。

NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天のBS

ドコモの圧倒的な資産が際立ちます。

ドコモ、KDDIに共通しているのが資産そのものが大きいのに、純資産(自己資本)の割合が非常に高いこと。

安定感抜群な企業といえるでしょう。

通信事業の良いところは、毎月決まった額の収入が入ること。

サブスクリプション(定期購入)型の古典的モデルと言っても良いかもしれません。

一方、ソフトバンク株式会社は自己資本比率は低く、固定負債の割合が大きいことがわかります。

ドコモ、KDDIに比べ後発のソフトバンクはかなりの借金を背負いながら通信設備の大規模な投資を続けて日本三大通信キャリアの地位を獲得しました。

何よりソフトバンクグループのトップである孫正義氏の力が他社より数段際立っています。

これだけの固定負債を抱え込むには、それ以上の信用力が必要。

将来に期待できない会社に銀行や投資家が長期貸し付けをするはずがありません。

彼らは孫正義とそのグループ会社に大きな可能性を見出し、投資しているのです。

最後に楽天ですが、最近楽天モバイルという格安の通信サービスを立ち上げ、話題をさらっています。

トップの三木谷社長は日本を代表する実業家。

これまで楽天市場や楽天銀行、楽天カードなど人々の日常に大きく影響を与えるサービスを作り出してきたのが楽天です。

その楽天がついに通信キャリア業界に参入してきた。

これからの展望が楽しみです。

損益計算書 PL: Profit and Loss Statement

PLとは?

一定期間(3ヶ月間、1年間等)のお金の損益をまとめたもの。

着目すべき5つの利益

1.売上総利益(粗利)

売上総利益(粗利)=売上高-売上原価

2.営業利益

営業利益=売上総利益-人件費など

3.経常利益

経常利益=営業利益+営業外損益(株など)

4.税引前当期利益

税引前当期利益=経常利益-特別損益(事業の売却など)

5.当期利益

当期利益=税引前当期利益-法人税など

NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天のPL

 

総資本経常利益率(利回り)

総資本経常利益率(利回り)とは?

総資本経常利益率は、会社の利益効率を知る最も基本的な指標のひとつです。

自己資本と他人資本を足し合わせた総資本をベースに、会社がどの程度の利益を出したかを計算したのが、総資本経常利益率。

つまり、会社の利回りと言い換えてもいいでしょう。

利回りのいい会社のほうが、銀行にも投資家にも従業員にとってもプラスになります。

経営者はこの総資本経常利益率を上げることが重要な仕事です。

計算式

利回り(%)=経常利益÷総資本(自己資本+他人資本)×100

*BSとPLから算出

NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天の総資本経常利益率(利回り)

流動比率

流動比率とは?

流動比率とは、短期の安全性を表す指標のひとつ。

流動比率が大きいほど、短期の安全性が高い(資金がショートしにくい)。

計算式

流動比率(%)=流動資産÷流動負債×100

*BSから算出

NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天の流動比率

自己資本比率

自己資本比率とは?

自己資本比率とは、長期の安全性を示す指標のひとつ。

自己資本比率が高いほど、長期の安全性が高い。

計算式

自己資本比率(%)=自己資本(純資産)÷総資本×100

*BSから算出

*自己資本:返さなくていいお金

NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天の自己資本比率

従業員の平均年収

NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天の従業員の平均年収

従業員の平均年齢

NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天の従業員の平均年齢

引用元:

・株式会社NTTドコモ 有価証券報告書 2019年6月19日提出分

EDINET

・KDDI株式会社 有価証券報告書 2019年6月20日提出分

EDINET

・ソフトバンク株式会社 有価証券報告書 2019年6月25日提出分

EDINET

・楽天株式会社 有価証券報告書 2020年3月27日提出分

EDINET