ダイキン工業は世界トップクラスの空調事業会社です。
空調専業メーカーとして、業務用から家庭用まで幅広いラインナップを備え、アフターサービスも充実。
世界シェアを伸ばすべくM&Aも駆使し、事業売上を伸ばしています。
一方、日本の伝統企業といっても過言ではない「三菱重工業株式会社」。
三菱重工業はロケットや造船の派手なイメージがあるかと思いますが、空調事業もやっています。
空調事業を担当しているのは「三菱重工サーマルシステムズ」
店舗やオフィスなどのBtoB空調に強みがあります。
家庭用は「ビーバーエアコン」が知名度あり。
今回はこの2つの企業のFY2018の決算を比較していきます。
賃借対照表 BS: Balance Sheet
BSとは?
右側に「資産」
左側に「負債」と「純資産」
を並べたシートのこと。
左右それぞれの合計値が必ず同じになるのが特徴。
ダイキンvs三菱重工業のBS

損益計算書 PL: Profit and Loss Statement
PLとは?
一定期間(3ヶ月間、1年間等)のお金の損益をまとめたもの。
1.売上総利益(粗利)
売上総利益(粗利)=売上高-売上原価
2.営業利益
営業利益=売上総利益-人件費など
3.経常利益
経常利益=営業利益+営業外損益(株など)
4.税引前当期利益
税引前当期利益=経常利益-特別損益(事業の売却など)
5.当期利益
当期利益=税引前当期利益-法人税など
ダイキンvs三菱重工業のPL

総資本経常利益率(利回り)
総資本経常利益率(利回り)とは?
総資本経常利益率は、会社の利益効率を知る最も基本的な指標のひとつです。
自己資本と他人資本を足し合わせた総資本をベースに、会社がどの程度の利益を出したかを計算したのが、総資本経常利益率。
つまり、会社の利回りと言い換えてもいいでしょう。
利回りのいい会社のほうが、銀行にも投資家にも従業員にとってもプラスになります。
経営者はこの総資本経常利益率を上げることが重要な仕事です。
利回り(%)=経常利益÷総資本(自己資本+他人資本)×100
*BSとPLから算出
ダイキンvs三菱重工業の総資本経常利益率(利回り)

流動比率
流動比率とは?
流動比率とは、短期の安全性を表す指標のひとつ。
流動比率が大きいほど、短期の安全性が高い(資金がショートしにくい)。
流動比率(%)=流動資産÷流動負債×100
*BSから算出
ダイキンvs三菱重工業の流動比率

自己資本比率
自己資本比率とは?
自己資本比率とは、長期の安全性を示す指標のひとつ。
自己資本比率が高いほど、長期の安全性が高い。
自己資本比率(%)=自己資本(純資産)÷総資本×100
*BSから算出
*自己資本:返さなくていいお金
ダイキンvs三菱重工業の自己資本比率

売上高対総利益率
売上高対総利益率とは?
売上高対総利益率とは、収益性を表す指標のひとつ。
売上高総利益率が高いほど、売上原価がかかってない効率的な経営といえる。
売上高総利益率(%)=売上総利益÷売上高×100
*PLから算出
*目安:21.5%
売上高対営業利益率
売上高対営業利益率とは?
売上高対営業利益率とは、収益性を表す指標のひとつ。
売上高営業利益率が高いほど、人件費等がかかってない効率的な経営といえる。
流動比率(%)=流動資産÷流動負債×100
*BSから算出
売上高対経常利益率
売上高対経常利益率とは?
売上高対経常利益率とは、収益性を表す指標のひとつ。
売上高対経常利益率が高いほど、本業以外の稼ぎがあり、良好な経営の助けとなる。
売上高経常利益率(%)=経常利益÷売上高×100
*PLから算出
*目安:3.4%
ダイキンvs三菱重工業の各種利益率まとめ

労働分配率
労働分配率とは?
生産性を表す指標のひとつ。
粗利に占める人件費の割合なので労働分配率が低いほど、人件費に回せるお金がある。
すなわち、給料が上がる見込みが大きい、ということ。
労働分配率(%)=人件費÷売上総利益(粗利)×100
*PLから算出
ダイキンvs三菱重工業の労働分配率

従業員あたりの粗利
従業員あたりの粗利とは?
従業員あたりの粗利とは、生産性を表す指標のひとつ。
この値が高いほど従業員ひとりひとりの付加価値が高いことを意味する。
従業員ひとりあたりの粗利(円)=売上総利益(粗利)÷従業員数
*PLから算出
ダイキンvs三菱重工業の従業員あたりの総利益

引用元:
・ダイキン工業株式会社 有価証券報告書 2019年6月27日提出分
・三菱重工業株式会社 有価証券報告書 2019年6月27日提出分